はじめに
更年期に入り、「以前より怒りっぽくなった」「理由のない不安に襲われる」と感じることはありませんか?実はこれ、エストロゲンよりも先に減少し始めるプロゲステロン(黄体ホルモン)の変化が大きく関わっています。
今回は、助産師の視点から、心のバリアとも言えるプロゲステロンの役割と、更年期の精神症状を穏やかにするための対策について詳しく解説します。
プロゲステロン(黄体ホルモン)の主な役割
プロゲステロンは、排卵後に分泌され、主に「妊娠を維持する」ために働きますが、実は心身の安定にも深く関わっています。①基礎体温の維持
体温を上げ、高温期を維持します。
②子宮内膜の調整
エストロゲンによって厚くなった内膜を整え、出血をコントロールします。
③天然の鎮静作用(重要!)
脳内のGABA_A受容体に作用し、不安を和らげ、眠りを深くする「天然の安定剤」のような働きがあります。
更年期における「プロゲステロン欠乏」の影響
更年期(閉経前後)では、エストロゲンよりも先にプロゲステロンの分泌が不安定になります。①精神的なゆらぎ
鎮静作用が失われることで、イライラ、不安、不眠、情緒不安定が起こりやすくなります。
②月経不順と過多月経
エストロゲンを抑えるプロゲステロンが足りなくなるため、内膜が厚くなりすぎ、不正出血や月経量の増加を招くことがあります。
更年期障害への医学的対策
日常生活に支障がある場合は、以下のような医学的アプローチが有効です。①ホルモン補充療法(HRT)
子宮がある方には、子宮体がんを予防するためにエストロゲンと必ずセットでプロゲステロンを投与します。これにより、ホットフラッシュだけでなく精神症状の緩和も期待できます。
②漢方療法
「加味逍遙散(かみしょうようさん)」など、イライラや不安に効果的な処方が選択されます。
③プラセンタ療法
自律神経を整え、更年期特有の倦怠感や不眠の改善をサポートします。
今日からできるセルフケア
ホルモンのゆらぎに寄り添うために、日常で取り入れられる習慣です。①睡眠衛生の向上
寝る前のスマホを控え、深部体温を下げる入浴習慣で「眠りの質」をカバーします。
②食生活の工夫
血糖値の急上昇・急降下はイライラを増長させます。低GI食品や大豆製品を意識して摂りましょう。
③「自分を許す」心のケア
イライラはホルモンのせいです。自分を責めず、「今はバリアが薄い時期」と受け入れることが大切です。
おわりに
ひとりで抱え込まないでください。
更年期の変化は、決してあなたの努力不足ではありません。正しい知識を持ち、適切なケアを取り入れることで、この時期を「実りの時間」に変えていくことができます。
より自分らしいケアを見つけたい方は、オンラインコミュニティ「月小屋」でお話ししましょう。
この記事の感想や、個別のゆらぎに関するご相談は、オンラインコミュニティ「月小屋」でも受け付けています。
こちらの Discord 【現代の月小屋】からお気軽にどうぞ。


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