はじめに
「生理前になると、人が変わったようにイライラしてしまう」
「体が重だるくて、仕事も家事も手につかない」
多くの女性を悩ませるPMS。
実は、ホルモンバランスだけでなく、私たちの体に足りない「栄養素」がそのつらさを加速させているかもしれません。
今回は、一般的な医学的治療に加えて、分子栄養学の視点から「鉄」や「ミネラル」がPMSにどう関わっているのか、助産師の視点で詳しく解説します。
PMS(月経前症候群)とは?
月経の3〜10日前から始まる心身の不調。
月経開始とともに和らぐのが特徴です。
下腹部痛、乳房のはり、むくみ、頭痛、過食
このような症状があらわれます。
医学的なアプローチ(標準治療)
日常生活に支障がある場合、まずは婦人科クリニックで相談することが大切です。
おもな治療法は以下となります。
• 低用量ピル(LEP/OC)
排卵を抑制することで、ホルモンの乱高下を抑え、症状を安定させます。
• 漢方薬
加味逍遙散や当帰芍薬散など、個々の体質(証)に合わせて処方されます。
• 鎮痛剤
つらい症状を一時的に和らげるために使用します。
分子栄養学から見る「PMSと栄養」の深い関係
「薬を飲んでもなかなか改善しない…」という場合、体内の細胞レベルで栄養が不足している可能性があります。
① 「鉄」不足(隠れ貧血)
幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」や、やる気を出す「ドーパミン」を作るには鉄分が不可欠です。
鉄が足りないと情緒不安定やイライラが強く出やすくなります。
月経がある限り、慢性的・潜在的鉄不足だと心得ておいて良いでしょう。
② 「マグネシウム」の重要性
ミネラルの代表格であるマグネシウムは、子宮の過剰な収縮を抑えたり、神経をリラックスさせたりする働きがあります。
不足すると、腹痛やイライラ、チョコが無性に食べたくなる(マグネシウム不足のサイン)といった症状が現れます。
③ 血糖値の乱高下
月経前はインスリンの効きが悪くなりやすく、血糖値が急激に上下することで、気分の浮き沈みが激しくなります。
今日からできる「整える」習慣
• 鉄を意識した食事
週1回のレバー、赤身の肉や魚、あさりなど、吸収の良いヘム鉄を積極的に。
• ミネラル補給
豆腐やにがり、海藻類やナッツ類でマグネシウムを補う。
料理に使う塩を天然塩に。
• 補食の活用
血糖値を安定させるため、間食はお菓子ではなくナッツやゆで卵を。
コンビニのプロテインバーや豆腐バーでも◎
おわりに:あなたの心と体は、食べたものでできている
PMSは「我慢するもの」ではなく、自分の体からの「栄養が足りないよ」「休んでね」というサインです。
医学的な力を借りながら、栄養面でも自分を支え整えていきましょう。
来週は、PMSよりもさらに心の症状が重く現れるPMDD(月経前不快気分障害)について深掘りしていきます。
ひとりで悩まず、一緒に「自分に合うケア」を探していきましょう。

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